衛星放送まめちしき

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干渉と降雨減衰がBS放送に与える影響とは? 外国衛星網からの干渉の有無を検討する際に用いる 3 つのパターン

BS放送は、地上の送信所から放送衛星へ電波を送り、放送衛星からの電波を家庭のアンテナで受信してテレビに映しています。 しかし、家庭のアンテナに電波が届くまでの間に、ほかの電波の影響を受けたり、とても強い雨が降ったりすると、条件によってはBS放送が映りにくくなる可能性があります。

 

一般的にBS放送などの電波を使うシステムは、ほかの電波どうしが重なったり、影響しあったりすると受信が不安定になります。このように、電波どうしが影響し合う現象を「干渉」と呼びます。BS放送の干渉の原因になりうる電波には、外国の衛星や、国内外のさまざまな無線システムや電波を利用する機器などがあります。つまり、同じ周波数帯を使用する別の送信源が近くに存在すると、BS放送の映像が乱れたり、映らなくなったりする可能性があるということです。

 

また、BS放送の周波数である12GHz帯や17GHz帯 の電波は、雨で弱まりやすい性質があります。この現象を 「降雨減衰」 と呼びます。強い雨が降ると、電波が雨粒に吸収されたり散乱されたりして、電波の強さが弱まり、受信しにくくなります。以前の記事にて、アップリンクセンターでの降雨減衰対策をご紹介しています。

 

本記事では、「干渉」と「降雨減衰」がBS放送にどのような影響を与えるのかを、連載形式でわかりやすく紹介していきます。 今回は、外国衛星網からの干渉の有無を検討する際に用いる 3 つのパターンについてご説明します。

 

 

■外国衛星網とは?

「衛星網」とは、ITU-R に登録されている 衛星システムの情報のことで、衛星からの電波の情報や地上の送信設備(地球局)の情報などがまとめられています。

BS放送の干渉を考える際には、地球局 ⇒ 衛星(アップリンク)、衛星 ⇒ 地球局や家庭の受信アンテナ(ダウンリンク)という2つの方向をセットで考える必要があります。

※ITU-R:国際電気通信連合 無線通信セクター(International Telecommunication Union)

 

■外国衛星網から受ける干渉パターンは3種類

アップリンクとダウンリンクの組み合わせを踏まえると、外国衛星網から受ける干渉は次の3種類に分類できます。

① アップリンク同士の干渉(同方向干渉)

衛星に向けて送っているアップリンク電波に、 相手衛星網のアップリンク電波が重なって干渉するパターンです。

 

 

② ダウンリンク同士の干渉(同方向干渉)

衛星からのダウンリンク電波に、 相手衛星からのダウンリンク電波が地上の受信アンテナに入り込むパターンです。

 

③ アップリンクと相手衛星のダウンリンクの干渉(反対方向干渉)

アップリンク電波に対して、 相手衛星からのダウンリンク電波が衛星に入り込むパターンです。

 

■干渉評価はこの3パターンに分けて行う

外国衛星からの干渉を評価する際は、まず この3つのパターンに分類したうえで 解析を行います。 干渉評価に用いる指標や閾値(しきい値)については、次回以降で詳しく紹介する予定です。

なお、これらの計算方法は 世界無線通信規則(RR)付録第8号(AP8) に記載されています。

 

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