BS放送では、下図のように1つのトラポン※1に複数の番組が収容されています。2K放送の場合、1つのトラポンは48スロット(Slot)に分割されています。1スロットの伝送容量は約1Mbpsです。
スロット数の変更や異なるトラポンへの移動を行うことで、空きスロットを集約するなどトラポンの再編成を行うことを「帯域再編」と呼びます。
※1:トラポン:衛星搭載のトランスポンダ(中継装置)の略称で、1つのトラポンで1つのチャンネルを伝送しています。
帯域再編のイメージ
アップリンクセンターでは2K放送の帯域再編にあたり以下の作業を行います。
・番組信号本線・監視モニタ系の設定変更・・・トラポン移動に伴う番組信号の接続変更を行うと共に、各送受信機器の異常を検知するための監視設備やモニタ設備の設定変更を行います。
・NIT(Network Information Table)変更・・・BS受信機がトラポン移動を認識し、受信可能とするために行います。NITは各番組の放送事業者コードやチャンネル情報、TS_ID情報などが含まれており、放送番組信号に組み込まれて伝送されるものです。
帯域再編作業は放送休止中に実施し、決められた作業時間内に終わらせなくてはなりません。B-SATでは事前に関係者での綿密な打ち合わせや詳細な手順書の作成を行い帯域再編作業に臨んでいます。